40歳でがんになる①〜なぜ癌が見つかったのか〜

40歳がんになる

病名は回腸がん。小腸と大腸のつなぎ目にある回盲弁の回腸側にできました。
回腸がんは希少がんの一種ですが、回腸がんをステージⅠの早期がんの段階で見つけることができたのは奇跡だと担当医に言われました。
「ラッキーだったね」と。
息子が小学1年生の時。仕事に育児とフル回転で動いている頃。コロナの猛威が始まった頃の話です。
早期発見に繋がった体の変化を発信することで、同じようにラッキーながん患者が増えるようにと願っています。

目次
 がん発見のきっかけは健康診断
病院選びは慎重にした
人生初の大腸内視鏡をする
内視鏡検査の結果
初めてがん専門病院に行く
2泊3日入院

2020年(40歳)の時の話

がん発見のきっかけは健康診断

2020年5月、その年の3月に受けた健康診断の結果が返ってきました。
例年とは違う大きな封筒で。
結果は

「便潜血陽性」

2回の便検査のうち1回分で潜血陽性の判定でした。
その結果を見た私が思ったのは「すぐに内視鏡の予約をしなくちゃ」ということでした。

「そういえば普通の便が出ていない」
そう思ったのは6ヶ月くらい前だったか。。。

元々お腹がくだりやすい体質で、若い頃から頻回のおならにも悩んでいました。

この頃、仕事と子育てに加えて咳喘息を診断されて咳と闘っていました。
咳も痰もひどく、そんな中のコロナ到来。
疲れやすく、夜も眠れない。
これが咳のせいなのか、下痢の多さからなのかは分かりませんでした。

咳の病院には行くものの、消化器の病院にかかろうという余裕がありませんでした。

病院選びは慎重にした

健康診断の結果を受け取った私は、会社の系列の病院を受診し、
内視鏡の予約をし診察を受けました。
でもその診察時、医師と目が合わず、症状なども聞かれず、違和感を覚えて帰宅しました。
大きなポリープがあったら入院の可能性もあるとの説明だったので、

「ここでは入院したくない」

と思ったのを覚えています。

どこかで自分は入院するんだろうな、何かあるだろうなという漠然とした勘がありました。

看護師として働いてきて病院選びの大切さと難しさは理解しているつもりだったので、慎重に選ぼう、と決めていました。
いい、悪いというより、自分と合う、合わないという意味での病院選びです。
予約をキャンルし、病院に迷惑をかける罪悪感はありましたが、
予約をキャンセルさせていただき、違う病院を探すことにしました。

そこで、もう一度ネットで内視鏡の病院を検索し、
近くに癌専門病院と提携している評判の良いクリニックを見つけました。

人気のクリニックで通常2、3週間は待つところをその時はコロナの猛威の最中、すぐに予約でき人生初の大腸内視鏡をすることになりました。

有名な癌専門病院に紹介してもらえる画面を見た時、「ここなら!!」と即決しました。

癌なんじゃないか、どこかで常にそんな勘が頭の奥の方に常にあったように思います。

人生初の大腸内視鏡をする

朝5時半から2Lの下剤を少しずつ飲み始め、腸を空っぽにしていきます。
噂では大変と聞いていていましたが、私はそこまで大変さを感じず。
ちょっとクセのあるスポーツドリンクを少しずつ2L飲み続けていきます。
飲み始めて1時間半くらいでトイレとの往復になりますが、
お腹が痛くなるわけではないので子供の朝ごはんを作りながら順調に進みました。

綺麗な水のようになれば検査は可能な状態。
電車に乗ってクリニックへ。
この頃には便意も落ち着いて電車で大丈夫かなと心配でしたが、なんの問題もなくクリニックに到着しました。


クリニックに着いたら着替え。
お尻に穴が空いている紙パンツとガウンに着替えます。

点滴を入れて、検査部屋へ。横向きに寝て先生が来るのを待つ。

私、看護師ですが、もうドキドキ。薬で眠ることも初めてですし、、、
あ、でも、看護師だからかな、恥ずかしさは全然なかったです。

この日は混んでいて、横になってかなり待っていたように思います。
先生が来て、点滴に薬を追加されたらすぐに記憶がなくなりました。

次に記憶があるのは名前を呼ばれて ストレッチャーがリカバリー室に移動するところ。
終わったんだー、眠いなー、そんなことを思いながら、また、眠りに落ちました。
30分くらいでまた起こされ、着替えを促され、診察室へ呼ばれました。

内視鏡検査の結果

「大腸に5ミリ以上のポリープが3個あって全て切除しました。回腸と大腸のつなぎめに8ミリ程度の ポリープがあり出血しやすい部位なので大きな病院に紹介します。(ポリープの)顔つきは悪くないか ら大丈夫だと思うけど早めに予約してください。」

キノコみたいなツルッとしたできものが、画像に映し出されていました。 

がんを見つけてくれた内視鏡クリニックの先生も看護師さんも皆さん優しくて、仕事も早くてここを選んでよかったと「私はついている」と感謝の気持ちと共に思いました。

初めてがん専門病院に行く

内視鏡をした日に帰宅してすぐに癌専門病院に電話をし予約をとりました。

ここでもコロナ禍の影響でいつもより早く予約をすることができました。
1週間後に消化器内科を1人で受診。

「出血しやすい場所なので、入院して内視鏡を入れて切除しましょう。2泊3日の入院の予約をしましょう」

思ったよりしっかり入院するのね、、、と思いながら、夫と電話で相談しながら入院の予約をとって帰宅しました。 

この時も「そんなに悪いものじゃなさそう」と先生は言ってくれた。
1センチに満たないツルっとしたきのこは確かに悪い感じはしなかったです。

2泊3日入院

コロナ禍で旅行がはばかれる時期。一人でガラガラと小さなトランクを転がし、癌専門病院へ向かう。

旅行かばんを引く人は必ずしも楽しい旅行に行く人ばかりでないことをこのとき知りました。

癌疑いって言っても元気一杯ですから、どこからどう見ても健康な人に見えました。
こんなコロナ禍に旅行か。。。そんな目にさらされながら入院しました。

部屋は4人部屋。看護師のくせに人見知り発揮。だれとも話すことなく3日を過ごしました。

1日目に内視鏡をするため、また、2Lの下剤を飲んで挑みました。
今回のは味が違ってやや飲みにくかったですが、やっぱりそこまで辛くはなかったです。

でもでも今回は内視鏡の時間が辛かった。薬を注射して寝させてもらったが痛くて起きる。
そして薬の影響で暴れる。
研修医の先生に押さえ込まれながら、「痛い」と騒ぎ、その後記憶がなくなりました。

起きた時には、全て終わっており、1センチくらいに切除した私のキノコを先生が見せてくれました。これからこのキノコを検査に出して良性か悪性か判断します。

リカバリールームに歩いて移動するが、暴れたせいで薬を多く使用したようで、
フラフラしすぎて真っ直ぐ歩けない。暴れた記憶もあり恥ずかしい。

あとは出血しないように祈るだけ。
病室に戻って大人しく寝よう。

きのこの結果は3週間後にわかるので、それまではおとなしく待ちます。

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