私ができた癌は回盲部という小腸と大腸のつなぎめです。病名は回腸がん。40歳で診断を受けた。
回腸がんは希少がんの一種ですが、回腸がんをステージⅠの早期がんの段階で見つけることができたのは奇跡だと担当医に言われました。「ラッキーだったね」と。
息子は小学1年生。仕事に育児とフル回転で動いている頃。コロナの猛威が始まった頃の話です。
早期発見に繋がった体の変化を発信することで、同じようにラッキーながん患者が増えるようにと願っています。
手術後2日目〜
術後、2日目からは、とにかく退院に向けて歩こう、と決めていました。
おならも出たし、トイレまでも歩けるようになったので、尿の管を抜いてもらいました。
ちなみに抜く時は痛くないです。
お腹の痛みは動くと痛いが、安静にしていれば痛くない。痛み止めを内服し暇さえあれば、廊下を行ったりきたり。歩いて、寝て、歩いて、寝てを繰り返しました。
食事も10割粥から始まりました。
沁みたねぇ、美味しいんです。とろとろのお粥が。
日に日に、痛みが落ち着いてきて、人の体の回復力を実感し自分の未知なる力を感じました。
上げ膳下げ膳、歩いて、寝て、シャワー浴びて、寝て。
夜は8時には子供とテレビ電話。少し遅れた時は息子が怒っていた。可愛い。
可愛い我が子に会いたい。心配かけたくない。ただただ、それだけでした。
頑張って歩いたかいがあって、5日目には退院できると言われたんですが、まだまだ傷は痛いし、すぐ眠たくなる。家に帰ったら、家事をしないといけないので予定通り7日で退院させてもらいました。
退院後
食事の指導を受けて帰宅したら、自分用の消化の良い食事と夫と息子の通常の食事を作り始めます。
食事を作っては、疲れて寝る、そんな日々でした。
手術で切除した腸とリンパ節の検査結果は1ヶ月後。
一番近いリンパ節は陰性だったから大丈夫だと思うけど、と担当医が教えてくれた。
それでも、1か月の間は少しソワソワして過ごした。
1ヶ月後、夫と受診し、リンパ節転移はありませんでした。
残ってた腸からもがん細胞は検出されませんでしたと説明された。
ほっとした。完治でした。今後6ヶ月ごとの検査で経過を見ていくことになりました。
帰りに近くのレストランでご飯を食べました。
「よかったね、頑張ったね」と夫とご飯を食ました。
その後
手術後、回盲弁をとってしまったからか下痢が止まらない。
何を食べても今まであまり見なかった泥のような便が続きました。
食べ物を変えても、お腹をあっためても、ビオフェルミンを飲んでみても、便が固まらない。
下痢が続くと、疲労感が強く出てあまり元気が出ないんです。
主治医に相談すると時間と共に良くなると思う。とのことだったの気長に待つことにしました。
結果、
便が固まってくるのに3年以上かかりました。
今、この記事を書いているのは、この手術から3年7ヶ月後、週に1〜2回の下痢はあるもののパートの看護師として働いています。今のところ検査では問題なし。再発しないように食事などに気をつけて過ごしています。
体のどこかが痛いと、再発したかな、と心配になることはあります。
がんの恐怖は日常では感じないですが、定期検査の前の日からは気が張るし、当日の検査の日は緊張します。
変わったこと
インスタント食品、スナック菓子、アイス、小麦粉を食べると下痢になるようになりました。
体に悪いとされるものが食べれなくなって、健康的な食事にならざる得ない状況です。
体は冷やさない。特に足首、お腹、首を温めるようにすると下痢しにくいです。
毎日を大切に生きるようになりました。
なるべく子供と笑顔で過ごせるように心がけています。
やれることは全部やってあげたい。甘えてきたら甘えさせたい。
ひとりっ子男の子だから距離感が難しいですが。
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